おはようございます!河内の風来坊です

今年のGW明けに、3月決算の企業は本決算を発表しました。

この時、日経平均EPS(1株当たりの純利益)は1100円でした。

大方の予想は、EPSは1100円⇒1000円に減少するだろう、という予想でしたが、蓋を開けてみると1100円⇒1200円に増加しました。

なぜ、2017年度の営業利益や経常利益は、減益見通しの企業が多かったにもかかわらず、EPSは減少せずに増加したのか?

リーマンショック以降、日本の企業は危機を教訓にして、利益を内部留保する傾向が強くなっています。

もしもの時に備えて、利益を内部留保する事によって、資産は増加しました。

企業は、保有している資産(有価証券や土地・建物)を売却して、売却益になれば特別利益になります。特別利益は純利益に計上されます。

また、損金(法人税を計算する際の支出の金額)を計上すれば、税金を抑える事ができます。純利益は税引き後の利益です。

特別利益と損金を計上する事によって、純利益を増加させる事ができるのです。

EPSが減少せずに増加したのは、特別利益を計上できるだけの資産があったという事です。

家計で例えると、年収がダウンしたとしても、貯蓄があれば、十分やっていけるのと同じですね。

企業を見る時も、収益(年収)の部分だけを見るのではなくて、資産(貯蓄)も含めたトータルで見ていく必要があると思います。

家計や企業に限らず、物事を見る時は『トータルで見る』様にしていきたいと思います。